PRIDEがアメリカ大会を目指す訳は?

僕は苦言を呈したり腐したり悪口を言いまくってますが、紛うことなきPRIDEの大ファンです。しかしPRIDEは常にファンの方には向いてくれず、金魚マッチや無差別級GP、選手の酷使や有力選手の使い捨てを繰り返してきました。しかしそれは常に「盛り上がる興行のため」という(DSEにとっての)大きなゴールが見えていましたし、我々ファンもその気持ちはある程度理解できたものです。しかしこれだけは分かりません。


PRIDEアメリカ進出


DSEは何故アメリカ大会を目指しているのでしょうか?
巨大なアメリカ市場を開拓するため?いやいや、MMAが大ブームと言われているアメリカでもいまだ2万人規模のイベントが最大級で、集客能力的には微妙なラインですし、チケット単価を考えればUFCのような強気な価格設定を出来るとは思えず、その他の新興プロモーションと同額程度のチケット代にするなら日本で満員にした方が絶対利幅がでかいでしょう。またPPVやテレビ放映での収益が目当てならば日本での興行を中継するだけでも充分なはず。
PRIDEをアメリカに根付かせて有能なアメリカンアスリートを発掘するため?それならばTUF後に雨後の竹の子のように出てきたMMAプロモーションで頭角を現してきた選手を(今までのように)横からかっさらえばいいだけでしょう。
僕にはPRIDEが何のためにこれ以上ないほどの労力を使ってアメリカ大会開催を目指しているのか理解しかねます。そして今回のアメリカ大会開催のアナウンスを聞いて、僕はK-1がラスベガス大会を開催した時も同じことを疑問を持ったことを思い出しました。しかしK-1はそれを取っ掛かりに、世界規模のトーナメント予選大会を実施することに成功してK-1ブランドを世界で通用するものとし、現在では世界の立ち技競技者はほとんどすべてがK-1を目指すという状況にまでなっています(もちろん階級整備が行われていないので参加したくても参加できない選手も大勢いますが)。PRIDEにそこまでの野望があるのかどうかは知りませんが、世界的なイベントとするならば、PRIDEの競技化推進は避けて通れないでしょうが、DSE側にそのような意志は確認できません。
では果たして何故彼らはアメリカを目指すのでしょうか?単純にエンターテイメントの本場に挑戦したいという至極パーソナルな理由だったりするの?と勘ぐってしまいます。
もしそうならばそのような無意味なアメリカ大会など止めてその労力と経費を選手およびファンに還元してあげてほしいというのがファンの偽らざる気持ちなのではないでしょうか。個人的にはアメリカ大会よりブラジル大会の方が需要があると思いますが。