川又告発に物申す

フジテレビによるPRIDE放映打ち切り問題に関して、個人的に色々と引っかかっていた多くの疑問点が『別冊宝島Real071 暗闘!平成日本タブー大全III』によって氷解しました。
このムックではDSE黒社会との関係はあるというのを大前提となっていてその辺りのことはスルーされているんですが、その上で川又誠矢氏が後藤組幹部によって脅迫されたという事件を中心に組み立てられており、「川又氏が何故海外逃亡をしなければならないのか?」や「逮捕された後藤組組員が何故処分保留で釈放されたのか?」などいまだ表に出てこない事件の核心とも言うべき点が非常に分かりやすく説得力のある情報として書かれています。
内容は、川又氏自身はいまだに半企業舎弟的なヤクザのようなもの(ちなみに川又氏がヤクザを辞めたのは川又氏が結婚する際に妻の実家で、ディスコのマハラジャで有名なノヴァインターナショナル社長から「ヤクザに娘をくれるつもりは無い」と言われて辞めたんだそうです)であり、今回の件は川又氏がケツ持ち(トラブルがあったときに解決するためのヤクザで当然みかじめ料が発生する)である後藤組を裏切って上納金を未納のまま海外へ逃げてしまったということが発端であるという新事実が中心。また榊原信行社長も同席した川又氏の監禁事件と言われている件は、DSEのケツ持ちである太田会と川又氏のケツ持ちである後藤組ヒョードルの去就を巡って話し合いを行ったが、結局ヤクザ社会での礼節を怠った川又氏が両者に責められたというのが真相のようです。また週刊現代の版元である講談社K-1 MAX、HERO'Sで波に乗るTBSの微妙な関係なども臭わされています。この鈴木智彦氏のルポは本当に読み応えがありました。