エメリヤーエンコ・ヒョードルがジョシュ・バーネットをベタ褒め!その理由は?

現在発売中のNumber誌No.658は総合格闘技特集です。その中で特に注目だったのはヒョードルが敵対するジョシュの試合をベタ褒めしていた点。

「(一番印象に残ったのは)ジョシュ・バーネットマーク・ハントを破った一戦です。ジョシュは基本的な技を系統的に使ったうえで見事な勝ち方をしたと思います。特別新しい展開はなかったけど、試合の流れが美しかった

とのこと。アメリカ人を毛嫌いし、ジョシュの首切りパフォーマンスにサムダウンをしたヒョードルにどんな心境の変化があったのでしょうか?このインタビューではその点についても突っ込んで聞いています。以下超訳

5月5日、実弟アレキサンダーがジョシュに敗れた夜、宿泊先のホテルのロビーでヒョードルはジョシュと鉢合わせる。最愛の弟を完膚無きまでに叩きのめし、「お前はもう死んでいる」と叫びながら自分に向かって首切りポーズをした憎き男。ヒョードルは静かにつぶやいた。
「オレはお前のことが嫌いだ」
睨みつけるヒョードル
「何故あんな真似をするんだ?お前には相手への敬意は無いのか?オレには理解できない」
たまらずジョシュも言い返す。
「君は僕のことを何も知らないくせに、何でそんなことを言うんだ?」
睨み合う二人。しかしその重苦しい空気を和らげたのはヒョードルの一言だった。
「だったらとりあえず酒でも飲もうか」
そのままホテルのバーで酒を酌み交わした二人はすっかり意気投合した。
「『試合中の振る舞いはファンサービスの一環だよ。そんなに深刻に受け止めないでくれ』と説明してくれました。とてもいい人ですね」

かくして世界最強のロシア人と世界最強のアメリカ人は<強敵(とも)>となったのでした。素晴らしい話です。
それにしてもこの話がジョシュではなくヒョードルから出てきたことが驚きです。こういう話をあえて吹聴しないジョシュの奥ゆかしい一面が垣間見える話でもあります。


<追記>
考えてみれば「ジョシュちょっといい話」は必ず周辺の人から聞こえてきますね。本人が言いふらすことはまず無かったと記憶しています。