ヒーローをヒーローたらしめているモノ

今回はK-1 WORLD MAX 世界王者対抗戦の地上波放送の雑感を。
(つーか世界王者対抗戦ってタイトルの意味が分かりませんね……)
全体としては悪くない興行だったと思います。
レミーガ選手対安廣選手はワンサイドゲームでしたが両者共に最後までアグレッシブで
緊張感がありましたし、ボクサーの二人、特に大東旭選手は負けまいとする気持ちが強くて
見ていて気持ちが良かったです。アンディ・サワー選手は2Rから本領発揮でしたね。


しかし問題はMMAマッチで行われた秋山成勲選手対マイケル・ラーマ選手の一戦。
すでに多くの場所で語られていますが、非常に不愉快な戦いでした。
晦日向け(清原付き)の選手として秋山選手をプロテクトするFEGサイドの思惑と
それに乗っかって胡座をかいている秋山選手。総合格闘家のレベルとしては
明らかにレベルが高くないとされているPRIDE武士道ウェルター級の日本人たちより
さらに劣る秋山選手を光らす金魚として、ベストウェイトが70kgのボクサーを当てるというのは
どういうことでしょう?これで秋山選手は光るんでしょうか?
簡単に腕を獲りにいけるところでグランドでの防御も知らない相手に
パウンドを打ち続ける秋山選手には、正直背筋が寒くなりました。


あれは前田日明が語る「試合とは技術の試し合い」とは明らかに対極にある試合だと思います。


秋山選手の試合へのスタンスと対極にある所英男選手は何故ヒーローになりつつあるのか。
それは対戦相手を尊重する姿勢と、常に面白い試合を追求しようとするファイトスタイル、
そして絶対不利の逆境に立ち向かう等身大の男の姿が、「単純に強い者を是」とする
近年の総合格闘技に慣れてしまった我々の心を動かしたのだと思います。
秋山選手の試合はもう観たいとは思いません。


あとオープニングの3試合はどれも気になる選手ばかりだったので
テレビ放映がなくて残念。特に我龍真吾選手の試合は見たかったです。
あと知人のキックボクシングの先生であるHAYATφ選手が
久々にMAXの舞台で勝ててホッとしました。