PRIDE.31に行ってきました & 無差別級GP出場者予想

aohoshi2006-02-27

今回は会場で観戦した感想です。TVで観るとまた違った感じになるやもしれませんのでご承知置きを。

ローマン・ゼンツォフ vs ペドロ・ヒーゾ
激しい打ち合い必至と思われたこの戦いでしたが、ヒーゾさんが不用意にローを蹴った際のがら空きのアゴにゼンツォフのフックが炸裂。一瞬で試合が終わってしまいました。第一試合としてはこれ以上ないほど会場を暖める豪快な試合でしたが、他のヘビー級選手とチームが被らない実力者だっただけに本試合でPRIDEとの契約が切れてしまうヒーゾさんの行く末を思うとちょっと複雑な心境です。どうせなら中村和裕繋がりで吉田道場入りすれば出場機会もできるかもしれないですね。


○クイントン・”ランペイジ”・ジャクソン vs ユン・ドンシク
打たれ強くてアグレッシブなユンの良さが出た試合でしたが、反対にジャクソンの良さはほとんど出せませんでした。試合後のインタビューでは無差別級GP不出場およびPRIDEからの離脱を示唆しているだけに、どうなるんでしょうか。以前のPRIDE離脱騒動の際には「UFCはオレを欲しがっているが、UFCはオレが勝つことを望んでいない」との理由からPRIDE残留を決意しただけに、単純にUFCに行くとは思えないのですが……。


ファブリシオ・ヴェウドゥム vs ユノラフ・エイネモ
これはある意味予想通りの展開でした。お互いの寝技を警戒するあまり、不慣れな打撃戦に終始してしまいました。しかし会場は思ったよりも冷え込むことは無かったように思います。ヤジも少なかったし。ヴェウドゥムは最後の極めがあるからあまり意識しませんでしたが、試合自体はいつもグダグダなんですよね。


○高坂剛 vs マリオ・スペーヒー
煽りVTRと違って、賢者同士の試合らしからぬ当たったモン勝ちの豪快な殴り合いでした。とりあえず高坂が勝った良かったです。


アリスター・オーフレイム vs セルゲイ・ハリトーノフ
またまたアリスターがやってくれました。ハリトーノフの怪我もありましたし、アリスターのラッキー勝利という感じもしましたが、ついにハリトーノフ城陥落といった感じで、会場は凄まじいヒートアップっぷりでした。


ジョシュ・バーネット vs 中村和裕
当然のようにジョシュが完封。結構ドキドキしていて観ましたが、完全にワンサイドゲームでしたね。ホッとしました。


アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ vs 田村潔司
「両者の体重差がヘビー級規定による15kg以上ありますが、体重の軽い田村選手が四点ポジションでのヒザ蹴りを……認めなかったため!」のところが一番盛り上がってました。


マーク・コールマン vs マウリシオ・ショーグン
ライトヘビーのショーグンが103kg、ヘビーのコールマンが101kgと、両者の体重が逆転。しかしコールマンの圧力と無意味なほどの気迫は凄まじく、ショーグンを押しまくってました。まああのままやってればショーグンが勝ったんでしょうが、コールマンはPRIDE GP2000の藤田和之戦のときのような神風が吹き勝利。ショーグンの怪我に気付かず追い打ちをかけようとしたコールマンに怒ったシュートボクセのセコンドおよびヴァンダレイ・シウバがコールマンに襲いかかってリング上はグチャグチャになって会場は大盛り上がりでした。こういうのを観ると、やっぱシュートボクセって駄目だなぁとの感が強くなります。


マーク・ハント vs 西島洋介
この試合は凄く盛り上がりましたね。K-1のリングにボクサーが上がる時、対戦相手のK-1選手が「ボクシングでも勝てるけどK-1の怖さを思い知らせてやる」みたいなことを言ってローキック連打で相手に何もさせずにTKO勝利ってのがよくありますが、ハントは西島と真っ向から打ち合って(ヒザも出しましたが)西島の良さも引き出しながら勝利を手にしましたね。素晴らしかったです。

出ているメンバーは非常に豪華で痛快な結末の試合も多く、近年のナンバーシリーズでは最も盛り上がった興行だと思います。しかし3ヶ月後にトーナメントを行うなら、そのトーナメントに出れるかどうか微妙なポジションの選手に査定試合を課すべきでしたし(そういう意味ではゼンツォフ対ヒーゾは第一試合ながら最も大会の趣旨に沿った試合でした)、無差別級GP前にグランプリの主役となるべきハリトーノフとショーグンの両名を使い潰してしまったことはPRIDEにとっても損失だったでしょう。彼らをプロテクトしたいのであればノゲイラ対田村の試合のようにすればいいのに、強豪同士で潰し合いをさせたのは考えれば考えるほど意味不明です(まあショーグンはまさかコールマンに負けるとは思って無かったでしょうけど)。榊原社長がそれぞれの試合にどんな結末を思い描いていたかは分かりませんが、結果的にヒョードルハリトーノフ、ショーグン抜きでのグランプリ開催せざるを得なくなったのは想定外だったんではないでしょうか。


今回のPRIDE.31を経て、グランプリ出場に消極的な意見を述べたランペイジを除いて、

ローマン・ゼンツォフ(レッド・デビル)
ファブリシオ・ヴェウドゥム(チーム・クロコップ)
高坂剛(チーム・アライアンス)
アリスター・オーフレイムゴールデン・グローリー
ジョシュ・バーネット(AMCパンクレーション)
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラブラジリアン・トップ・チーム
マーク・コールマン(ハンマーハウス)
マーク・ハント(オシアナ・スーパーファイター・ジム)

の8人が無差別級GPに当確ランプが点きました。
その他、実績的に当確が点いていると思われる選手は、

ミルコ・クロコップ(チーム・クロコップ)
エメリヤーエンコ・アレキサンダー(レッド・デビル)
ヴァンダレイ・シウバシュートボクセ
吉田秀彦(吉田道場)
藤田和之(フリー)

と言ったところでしょうか。そうなるとあと3枠残っていますね。僕としては

フランク・ミア(ラスベガス・コンバットクラブ) ←UFC
ユノラフ・エイネモ(チーム・フロントライン) ←せっかく獲得したので
ヴォルク・アターエフ(ロシアン・トップ・チーム) ←RTT枠

あたりを希望しますが、他にも

桜庭和志高田道場
美濃輪育久(フリー)
ジェームス・トンプソン(チーム・トロージャン)
ズール(Bタフ)
ダン・ヘンダーソン(チーム・クエスト)
ジャイアント・シルバ(フリー)
パウエル・ナツラ(高田道場
ケビン・ランデルマン(ハンマーハウス)
戦闘竜(ファイティング・ドラゴン)
タンク・アボット(ピット・ファイティング)

が出場有力候補として上がってくるでしょう(金魚込み)。
さて、果たしてどのようなメンバーで無差別級GPが行われるか、DSEのお手並み拝見といったところですね。