エメリヤーエンコ・ヒョードルのオフィシャルサイトが充実

何を考えているのかイマイチよく分からない世界最強の男ヒョードル。オフィシャルサイトの掲示板で3回目の公開質問とその回答が公表されています。
http://www.fedor.jp/forum/viewtopic.php?t=174
当たり障りの無い回答が非常に多いんですが、その中でもとても興味深いものもありました。

●自分の試合について
質問:ハント選手の後頭部へのパンチはすごく効きましたか?
回答:すごく効いたわけでもないけど、いやな感じでした


質問:ハント選手が行うとしていたアームロックは危険でしたか?我々はもう終わりかと思ってしまっていました!
回答:実は、全くと言っても過言ではないほど危険性がなかったです。


質問:ハント選手がアームロックを決めようとしていたときに危なくなかったとヒョードル選手が答えました。ハント選手は技を成功するチャンスがありましたか?正しくない動きをしていたように見えましたが、そうでしょうか?それとも、サンボをやっている人間はより柔軟性を持つことにポイントがあるのでしょうか?
回答:ええ、彼は確かに正しくない動きでやっていました。だけど、正しくやっていても決まらなかったと思います。練習でも誰も私を相手にその技を成功していません。


質問:PRIDEで戦う価値のある強い選手全員に勝ちました。次の相手は?
回答:次の相手は誰だか、まだ分かりません。まだその辺はPRIDEと話していません。、、もしかしたら、再びノゲイラ選手かジョシュ・バーネット選手になるかもしれません。


質問:自分を乗り越えなければいけない、自分の中の何かを壊さなければいけないような一番難しい試合はどの試合でしたか?
回答:一番難しいのは試合自体ではなくて、試合に向ける準備です。準備過程においては非常に厳しい時があります。ずっと続いている負荷のせいで・・・ 自分の中の何かを壊さなければいけないときがありませんでした。そして、一番難しい試合は、多分、対ノゲイラ選手、対ミルコ選手の試合だったでしょう。


質問:ヒョードル選手のレベルの選手ですと、1年で何回くらい最も良いコンディションが作れると思いますか(=本格的な試合の回数)
回答:しっかり休んで効果的に練習すれば3〜4回です。1年間で6試合まで行えますが、その場合は精神的な負担が多すぎます。


質問:ロシアでこのようなファイティング・マシンになるために何をしなければなりませんか?生まれつきのスキルの方が大事ですか、努力の方が大事ですか?
回答:いいえ、すべては努力によって得られたものです。自分について、生まれつきで肉体的に優れているとは言えませんね。


質問:現状のロシアで現在のヒョードル選手になれたのは、運が良かったからだと思いますか?
回答:運が良かった部分も、もちろん、あります。但し、努力で得た部分の方が大きいです。


質問:ヒョードル選手は妻のオクサーナさんと夫婦喧嘩する時はあるのですか?
回答:あります

強がりなのかは分かりませんがハントのアームロックはまったく危険性が無かったという点は驚きです。僕は技術論はまったく分からないんですが、あのアームロックには極めきれない問題があったということでしょうか。そして次期タイトルマッチの挑戦者は、ノゲイラかジョシュになるんではないかという漠然とした意識も持っているようで、当然それに対するためのトレーニングも開始するのでしょう。
あとオクサーナさんとの夫婦喧嘩も見てみたいですなー。

アレキサンダーやチームメイトについて
質問:アレキサンダー選手はお兄さんのアドバイスを聞き始めましたか?一緒に練習していますか?
回答:いいえ、一緒に練習していません。


質問:最近、アレキサンダー選手の話題がほとんどありません。総合格闘技で彼の試合がまた見れますか?いつ頃になりますか?
回答:彼は総合格闘技で戦います。次の試合は4月になります。


質問:ローマン・ゼンツォフ選手、アマール・スロエフ選手の話は最近全くありませんが。
回答:アマール選手は試合に負けてその後PRIDEで参戦できませんでした。彼は息子の健康における問題がありました。ローマン選手もしばらく休んでいましたが、4月に試合を行います。つい最近カジノで2試合で勝利を挙げました


質問:ローマン・ゼンツォフ選手はいつPRIDEで戦いますか?
回答:ローマン選手はBodogでの試合が決まっています。PRIDEではまだ試合が決まっていません。

アレキサンダーは相変わらずヒョードルとは不仲なようです。2月のPRIDE.33の出場予定選手に名前も入っているのですが、もしかしたらそれすらも知らされていないのかもしれませんね。

●他の選手の試合について
質問:2006年GPで行われたシウバ選手対ミルコ選手の試合はどの印象を受けましたか?
回答:ミルコ選手は正しく戦っていたが、シウバ選手はいつものシウバ選手じゃなかったです。体重も増やしすぎて、戦い方が間違ったかも知れません。


質問:ヒョードル選手、体を大事にしてください!リスクを起こさないでください。吉田選手はスタンドで戦ってみたんですけど、その結末はひどい。吉田選手のミスはどこにあったと思いますか?そして、レフェリーはどうしてKO寸前の選手をリングの中央に引っ張り出して殴られるのを許したようなひどい行為をしたのでしょうか?
回答:吉田選手の問題は打撃を磨かないことにあります。今は持っている寝技の技術だけで勝てないときが多いです。私は試合を見ていませんが、今まではレフェリー達がいつも正しく判断していたと思います。


質問:フランシスコ・フィリオ選手のPRIDEにおける参戦の成功率についてはどう思いますか?
回答:30歳過ぎても寝技が覚えられるもんだと思いますので、そうしたら成功的な活躍の良いチャンスがあります。


質問:世界最高峰を自称するPRIDEのリングに素人同然の選手が上がっていることについて、どう思われますか?
回答:開催者と選手達自身が決めています。

シウバ、吉田の両者へのコメントはどちらも非常に的を射た指摘だと思います。特に吉田(笑)。

UFCについて
質問:近いうちにヒョードル選手をUFCで見れる可能性が高いですか?UFCは契約を提示していましたか?
回答:どれだけ可能性が高いか分かりません。質問はマネジャーのワジムに聞くべきかもしれません。現在、PRIDEは世界一強い格闘技大会であり、だからPRIDEで戦っています。UFCからの提示がありましたけど


質問:ミルコ選手はUFCに移籍したのはヒョードル選手に勝てないからですか?それとも、お金の問題ですか?前者でしょうね?
回答:彼について何も悪口を言いたくありません。もちろん、どの契約の締結に当たってもお金の問題が大事です


質問:リングと金網では闘い方は変わってくると思います。また肘の攻撃があるかないでも戦略は大きく変わるでしょう。ファイターとしてUFCという場所に興味はありますか?
回答:全くない訳でもないし、すごいある訳でもないです。

ヒョードルに対してもUFCからの接触があったのは、ある意味驚きです。やはり強い選手はアメリカ人でなくても英語が喋れなくても人気があることを証明したPRIDE.32は、PRIDEにとってヤブヘビだった可能性もありますね……。


ちなみにマーク・ハント戦の詳細を伝える記事の注釈部には下記の非常に興味深い記述もあります。

先日、ヒョードル選手公式サイト日本語版のスタッフはヒョードル選手がPRIDEで戦い続けるかどうかということを確認するために彼のマネジャーであるワジム氏に質問を投げかけてみました。すると、ヒョードル選手はPRIDEに残ります。私達はPRIDEが色々困難を乗り越えているところであると知っていますが、この時期にこそ王者の決断が大きいです。契約の内容はまだ交渉中ですが、ヒョードル選手はPRIDEで戦い続けます。PRIDEも多少譲渡してくれて、4月にロシアで行われる「ロシア代表対アメリカ代表」大会(M-1BODOGにより開催)への出場を認めてくれました」という回答を頂きました。“最強”のヒョードル選手は今後とも“最強”のPRIDEで活躍し続けてくれます!
http://www.fedor.jp/index_jp.shtml?id=137

と言うことでDSEヒョードル、ワジムの三者ヒョードルPRIDE残留を明言したことになり、鉄板ということで良いんではないかと。そしてヒョードルBODOG FIGHTにも出場することが確定(予定通りジェフ・モンソンと対戦?)しました。