「PRIDE式」はアメリカで受け入れられるのか?

今回のPRIDE.33は現時点で6試合が発表されています。

ヴァンダレイ・シウバ vs ダン・ヘンダーソン
マウリシオ・ショーグン vs アリスター・オーフレイム
五味隆典 vs ニック・ディアズ
中村和裕 vs トラビス・ビュー
桜井”マッハ”速人 vs マック・ダンジグ
三崎和雄 vs フランク・トリッグ
http://www.prideofficial.com/free/result/event/1168398420.html

えーと確かベガス大会は全部で10試合になる予定でしたっけ?ということはあと4試合が組まれるわけです。大会当日まであと2週間の時点でまだ約半分の試合が決まっていないということになります。心配なのは、日本での大会ですと、我々日本のファンはある程度の信用買いと言いますか「まあPRIDEの○月興行だから行くのを止めとくか」とか「○月興行ならハズレはないから行こうかな」というのがあると思います。しかしここはアメリカ。海外での知名度の低い日本人がズラリと並び、残りの試合もどんなネタがあるか分からない状態で、PRIDEの興行の質に対する認識がまだ深くないアメリカでのチケットの売れ行きはどんな感じなのか気になりますね。最近の海外の各イベントはかなり早期に全対戦カードを発表する傾向があるだけにPRIDEのカード発表方法がどのように受け止められているかも知りたいです。


ちなみに今回、WOWOWスカパー!で観られるようになっての初の大会だったUFCミルコ・クロコップの初戦というのもあって、初めてWOWOWで観たという人も多かったんではないでしょうか。そんな中で聞こえてくるのは「アンダーカードのレベル」の話。知らない中堅外人がグダグダな試合を繰り広げるアンダーカードに対する不満は確かにあるでしょう。しかしそこから超新星が生まれてくることが多かったのも事実。「全試合がメインレベルで、オープニングからエンディングまでがパッケージされた興行」というのははPRIDE以外ほとんどなく、だからこそPRIDEは出れるだけで光栄な夢の舞台だったわけです。逆にUFCはPPVカードまで客は全然集まってこず、アンダーカードはかつての武士道挑戦試合のような2線級の選手の戦いで済んでいたのが、PRIDEのアメリカ登場によってすべての試合がハイレベルなものに変えていかざるをえない状況になりかねず、現状の手持ちの戦力では明らかに駒不足の様相を呈しているのも、UFCが他興行から積極的に即戦力の選手を獲得していかなければならない状況を作り出しているのかもしれません。つまりPRIDEのアメリカ進出は
●興行の全試合がハイレベルな方が良い
●外国人選手でも実力があれば受け入れられる
という2点を明らかにしてしまったという点においてヤブヘビとなった可能性はさらに強まっています。