遅くなりましたがフォーブス日本版のUFC特集で気付いたことなど

「今年、UFC社の売上は250億円の売上高を記録しそうだ。これは、総合格闘技市場の90%を占める。」(P95)
ZUFFA社ではなくてUFC社?またこの「総合格闘技市場」とは「北米の」なのか「全世界の」なのかは疑問。

「フェルティッタ兄弟のもとには、私企業(株式未公開企業)やメディア企業からUFC社買い取りの申し込みが後を絶たない。1件のオファー額は1000億円以上だという」(P96)
時価総額を1000億円と見積もっているということらしい。

UFC社の株式は、フェルティッタ兄弟がそれぞれ45%、残りをホワイトが保有している。株式の運営は持ち株会社ズッファ(イタリア語で「ファイト」の意味)が行っている」(P96)
→つまりZUFFAは株式の運営だけ?興行はUFCという別会社が行っている???

「兄弟は今、ストリップ通りの近くに、予算1兆円で3つ大規模なカジノを建設する計画を立てている」(P97)
アメリカの不況によって郊外型のカジノは限界点に達したということなのだろう。ステーション・カジノ社はラスベガス中心部に本拠地を移動するつもり?

「(初期UFCは)目を狙ったり、かみついたり、ヘッドバット(頭突き)などの行為は認められないが、レフリーもおらず、……」(P98)
→事実誤認。レフェリーはいた。

「現在、このスポーツは32州で合法化されている」(P98)
→まだ約半分の州で合法化されていないということ。

「彼らは、ラスベガス郊外のホテルで過ごす生活を撮影したドキュメント番組を作った後、今度は10億円を投じて『究極のファイター』というビデオ番組を作った。この番組は、ホワイトが、将来有望な選手に厳しいトレーニングをさせる様子をはじめ、実際の戦いと、チャンピオンが決まるまでの模様や、選手が数千万円の契約を手にする様子を撮影したものだ。いくつかの局に売り込んだ結果、ケーブル局のスパイクTVが買ってくれたおかげで、フェルティッタ兄弟は、製作費を回収することができた」(P99)
→『究極のファイター』(笑)。前半から読み取れるのは、TUF以前に何かドキュメンタリーを製作していたと思われる点。それからTUFの製作費が公称10億円だという点(ぜーったいそんなにかかってない)。
後半から読み取れるのは、TUFは売る相手も決まらぬ内に作られた番組だったという点。スパイクは製作費とトントンくらいの価格で買ったので(ここからも製作費が10億円もかかっていないことは断言出来る)、UFCはTUFシーズン1では得をしていなさそうな点。

P97 数字で読むUFC
2億円:01年にフェルティッタ兄弟がUFC獲得に支払った金額。
250億円:08年の推定売上高。
90%:総合格闘技界でUFCが占める割合。
14万5000人:01年のUFCのペイ・パー・ビュー有料利用者。
510万人:07年のUFCのペイ・パー・ビュー有料利用者。
300万人:UFCのイベント1回あたりのペイ・パービューの平均視聴者数。視聴者は18〜49歳で、アメフト大学選手権での人気カードとほとんど同じだ。
アメリカではPPVは何人かが集まって買うのが普通なのでPPVが60万件の有料利用者を獲得したとしても、実際にはその数倍の視聴者は存在していると思われる。
275人:UFC所属選手の数
→一時期400人と言われた選手の数は大リストラによって大分減った模様。
1000万円以上:UFC選手の年収。スーパースターは数億円稼ぐ。
→選手数が少ないので、上位選手が数億円稼いでいれば、下位の選手は200万程度でも平均1000万円になる。選手の格差は開くばかり。
2万5000円:07年のUFCチケットの平均価格。
→これは日本とほぼ一緒?実券で言えばUFCの圧勝だろうが。