どんぐりの背くらべ

近年盛り上がりをみせる大晦日興行戦争の影響からか、格闘技雑誌でDSEの榊原代表とFEGの谷川代表のインタビューが併載されることが多くなりました。この二人のインタビューを読み比べてみると非常に対照的で、とても興味深いです。
榊原氏と谷川氏をそれぞれ一言で表すとすれば「剛と柔」。もちろんこれはインタビューを読んだ感想であって、実際榊原氏も柔の部分を多分に持っていると思いますし、谷川氏も剛の部分を持っていると思います。しかしインタビュアーがK-1の興行のことを振ると「観ていない」とK-1をまったく相手にしようとしない榊原氏の態度と対照的に、谷川氏の場合は「良い試合でしたよね〜」とか「ヒョードル強いね〜」などと、いちファン、いち格闘技解説者としての感想を率直に述べることが多く、どちらかと言うと谷川氏の方が好感を持てたりします。
一時期のモンスター路線から谷川氏に対しては批判的な意見が非常に多いのですが、僕は無茶なマッチメイクや総合素人の投入、無差別級GP開催などやってることはどっちもどっちという印象を強く持っています。また自前の選手を育てようという意識はPRIDEよりもK-1の方が強いのではないかと感じています。ただMMAに関してはPRIDEの方が優れた選手を多く確保しているので必然的に新味のある良いカードが多く組めるのと、K-1の新世代の選手たちが初期K-1の選手にくらべてインパクトが薄いために、両者に対する印象いつまでもが変わらないのではないでしょうか。